「勝てば官軍」という言葉がありますが、相場の世界においてこれほど危険な言葉はありません。
根拠のないエントリーで拾ったラッキーパンチは、脳に誤った成功体験を刻み込み、いずれ来る「破滅」への入り口となります。
今回は2026年1月10日、深夜のAUD/JPYで私が犯した「恥ずかしいミス」を共有します。
Wall Alert(ウォールアラート)のサインに対し、ティックの挙動確認を怠り、反射的にLowエントリーしてしまった事例です。
結果はドロー(引き分け)で資金は減りませんでしたが、トレーダーとしての規律は完全に敗北しました。自戒を込めて解説します。
エントリー根拠:Wall Alertが捉えた「壁」
場面は深夜1時06分、AUD/JPYの1分足チャート。
緩やかな上昇トレンドの中、直近高値のレジスタンスライン付近でWall Alertが点灯しました。
通常であれば、ここで一旦「待ち」の姿勢に入ります。
アラートはあくまで「観測開始」の合図であり、エントリーシグナルではないからです。
しかし、この時の私は深夜特有の判断力の低下もあり、「このラインなら流石に一度は弾くだろう」という安易な予測(バイアス)を持ってしまいました。
これが全ての過ちの始まりでした。
見落とした「ティックの加速」と突き抜け
エントリー直前のプライスアクション(値動き)に、決定的な危険信号が出ていました。
本来、壁で反発する時は、壁の手前でティックが「詰まる」ような、重たい動きを見せることが多いです。
しかし今回は、壁に近づくにつれてティックが「ビョン」と不自然に加速しました。
これは「壁を食い破ろうとする勢力」が強い時に現れる典型的なパターンです。
本来ならスルー、もしくはブレイク後のロールリバーサルを狙うべき場面。
それなのに、私は反射的にLowエントリーボタンを押してしまいました。
結果、エントリー直後に価格は壁を突き抜け、含み損を抱える展開となりました。
運だけのドロー決着と、残った恐怖
判定時刻までの数分間は、まさに「お祈りトレード」でした。
根拠が崩れている以上、あとは運を天に任せるしかありません。
結果的には、判定直前に一時的な調整が入ったおかげで、同値(ドロー)で逃げ切ることができました。
資金は減りませんでしたが、背筋には嫌な汗が流れていました。
もしこれが「勝ち」になっていたら、もっと最悪でした。
「適当に打っても勝てる」という甘えが生まれ、次回のトレードで倍の資金を失っていたでしょう。
ドローという結果は、「いい加減にしろ」という相場の神様からの警告だったのかもしれません。
結論:プロセスなき生存に価値はない
今回のトレードから得られる教訓は一つです。
「静止画(ローソク足)」だけで判断せず、必ず「動画(ティック)」の勢いを確認すること。
特に、ライン際での「加速」はブレイクの前兆であることが多いため、絶対に見送らなければなりません。
Wall Alertは優秀な「ものさし」ですが、それを使う人間が目盛りを読み間違えては意味がありません。
改めて、泥臭い検証と定点観測の重要性を痛感した夜でした。


